· 

断乳と卒乳

「断乳」と「卒乳」、両方とも母乳育児・おっぱいライフに終わりを告げることを表していますが、

「卒乳」は比較的新しい言葉で、

乳を断つという「断乳」のニュアンスが厳しい、もっと母と子に優しい感じがいい

ということで、できてきた表現だと認識しております。

そんなこともあり、なんとなくですがこの業界では

断乳はある時を境にきっちりと母乳をやめること、

卒乳は赤ちゃんが自然に飲むことをやめることを示すようになりました。

他の言い方をすれば、

断乳はお母さんが母乳を与えなくする、親主体

卒乳は赤ちゃんが母乳を飲まなくなる、赤ちゃん主体

というニュアンスで使われました。

現在では断乳・卒乳の区別なく「卒乳」というのが定着してきた感がありますね。

 

とりあえずこの場では、

断乳は、お母さんがある日ある時を境にきっぱりと母乳育児をやめること、赤ちゃんに母乳を飲ませなくすること。

卒乳は、お母さんの意思とは関係なく、赤ちゃんが飲まなくなって、母乳も出なくなって終わること。

とさせていただきます。

 

まず大事な点は

断乳か卒乳、どちらが良いとか正解ということはなく、

自分(母親)とその母乳を飲んでいる我が子にとってどうか、ということ。

その時に判断した結果がその母子としての正解で、納得できていれば良いと思うのです。

もちろん、断乳・卒乳以外の経過でも同様の考えです。

 

ママ(自分)は本当はどうしたいのでしょう。どんな想い、どんな感情、どんな表情になりますか?

我が子の様子はどうでしょう。どうしたいでしょう、どうなるでしょう。

 

お母さまの考え、おっぱいの状態、

お子さまの発達段階や食事の進み具合、

授乳状況や生活環境、社会的状況、人によっていろいろ様々で、

とてもパーソナルで、デリケートで、プライベートな問題だと思うです。

周囲の声、教科書的な一般論、スマホの検索情報などに惑わされることなく、

ご自身と目の前のお子さまのことだけを見つめて、

~であるべきから離れて、素直に安心できる方向へお考えいただければいいなと思います。

 

悩みすぎることはないですが、

急に思い立ってとか、一時的な状況の勢いでとかではないことをおすすめます。

結構後になってから、あの時やめなくてもよかった、とつぶやく方が多いのです。

母乳育児中にあまり悩ませたくはないのですが、

ここだけは後悔しないように、ある程度しっかり悩んで下さっていいことだと、思っています。

やめていくことをを急ぐことはないので、

結論が出なければ、一旦棚上げにして、悩むことをやめるのもおすすめしています。