「添え乳(そえちち)」
お母さんも子どもも横になって、寝た状態でお乳を与えることです。
楽だよ、やった方がいいよと薦められることが多いのではないかと思います。
本当に、本当に楽なのでしょうか。
母乳育児を支援する者として、知識と経験を合わせても
個人的には勧めることはしませんし、やった方がいい、できた方がいいとも思いません。
ぐずってなかなか寝ない時、寝かしつけには最強の技となることもわかります。
ただ良いことだけではないことを指摘しておきたいと思います。
まず母乳をしっかり飲むのではなく、おしゃぶり代わり的な寝るための授乳になるので
母乳が飲み取られないまま寝てしまうと、母乳がたまってトラブル(しこりやつまり)の原因になりやすくなります。
添え乳歴が長いほど乳房の外側が慢性的に硬くなって、ほぼとれなくなっていることがあります。
診る者が診ればわかるくらいのもので悪いものではなく、
大体が長い年月をかけて吸収されてなくなっていきますので気にすることもないのですが、
しこりはないにこしたことはないですよね。
また、乳首が伸びきってしまう方もいます。
お子さんはお腹が満たされる前に寝てしまっていたら、またすぐにお腹がすいて起きてしまうでしょうし、
そのまま寝てしまったとしても、十分飲めていなかったら体重増加への影響も気になります。
添え乳で寝てくれると、その時は楽で助かるのですが
習慣になって、添え乳しないと寝ない、になってくると
ママのおっぱいがないと寝れないってことになりますし、
卒乳・断乳を考えた時に、それが問題で悩む方も少なくないです。
とても大変だったり、場合によっては数日間の大バトルが必要になるかもしれませんが
添え乳しなくても、ちゃんとおっぱいを飲んだら自力で寝れるようになっていると
結果、安心材料となると思うのです。
何より「横になれるから楽」という脳のイメージだけで、
実際、添え乳の姿勢はそんなに楽ではなくて、本当に休められていないと思うのです。
だいたい添え乳の後は「痛ってって~」と身体をギシギシいわせながら、
起き上がったり体勢を変えているのではないでしょうか。
だとしたら、本当に楽なのかな?と
もちろん絶対にダメではないです。
本当に助かるのはよくわかりますし、
子どもがまったく寝てくれない時や、体調がすぐれなかったり、起き上がれないような時は全然ありだと思います。
せめて習慣や癖にせず、どうしても困った時や辛い時、
短時間で、とどめの一発のように使うくらいにしてはいかがでしょうか。